サイレンシアSサイズを持ってライブに行ってきました。
使用した感想をレビューします。
(参考:開封したときのレビュー▶サイレンシアSサイズ、ライブや映画館で使用するにはライブ用耳栓より良いかも )
▲リンクの画像は黄色い耳栓の写真が使用されていますが、現行品はミントグリーンのものです。不安な方はお確かめの上ご購入ください。東急ハンズでも売っていました。
装備:サイレンシアSサイズ、サイレンシア フライトエアー
装備品:サイレンシアSサイズ(ポリウレタンNNR30dB)、サイレンシア フライトエアー(SNR22.低密度ポリエチレン製=ゴムのようなぷにぷにの樹脂。)
ライブ用耳栓によくあるフリンジ型の耳栓を持っていないため、サイレンシア フライトエアーという飛行機の気圧変化に対応する耳栓を代用しました。
▼代用したサイレンシア フライトエアー
ぼくのスペック:聴覚過敏。多くのCDで歌詞がよく聞き取れない。ライブや映画では1時間程度で頭が痛くなる。ライブが好きだが、ライブ後半から頭が痛くなるのが悩み。
ライブ会場:横浜アリーナ。ハードロックやメタルではないが、割とドラムとベースがズンズンするようなライブです。
開演前
開演したらライブに集中したいので、開演前にも色々やってみました。
開演前は、何の曲でもないインストが流れていました。また、近くの人の話し声がざわざわとしていました。
サイレンシア フライトエアー着用→○耳がボンボンから守られている安心感がGood
全体的に音量は下がりますが、通常時に聞こえる音は全て聞こえます。ざわざわも、インストも、足音も、近くの人の話し声も全て聞こえました。
ただ、プラグをきっちりさせば(外耳を引っ張って上げる必要がありますが)直接鼓膜を殴られるような音圧(ボンボンというかブンブンというか、鼓膜で空気砲を受けているような感じ)からは守られている感じがしました。
(耳栓やノイズキャンセリングヘッドホンをしている時と、イヤーマフをしている時の違いのような感じです。イヤーマフにも、鼓膜が守られているような安心感があります)
サイレンシアSサイズ着用→◎近くの人の話し声と足音しか聞こえない
フライトエアーと違い、インストやざわめきはほぼ聞こえなくなります。
その代わりに、近くの人の話し声などは目立って聞こえます。(音量は下がっています。)
イヤーマフをしているときにも、足音のうちの「ドンドン」の部分は聞こえることがありますが、
これと同じ「ドンドン」は聞こえます。(身体が振動を感じているので音が聞こえると思ってるのかもしれません。)
「フライトエアー」と比べると、こちらのほうが遮音性能は高いと感じました。
激しめの曲を「Sサイズ」装着で聞いてみる
「ベースがズンズン、ドラムスがドンドン、ギターがギュイーン」みたいな曲のときに、サイレンシアSサイズをつけてみました。
まず、音量は下がります。頭が叩かれるような感じがありません。
ボーカルにかかるエコー(リバーブ)が減っていて、生の声がはっきり届きます。
歌詞は聞き取りやすいです。
ドラムスはハイハットやシンバルの音量が下がり、音の角が取れて丸くなり、聞きやすい音になっていました。
ゆったりした曲を「フライトエアー」装置で聞いてみる
エレキギターをアコースティックギターに持ち替えるような(勿論スピーカーで音量は上げているけど)ゆったりした曲のときに、フライトエアーを装着してみました。
この曲のときは、フライトエアーをつければ、うるさすぎることはありませんでした。
しかし、フライトエアーでズンズンドンドン系を聞いたら頭が痛くなるだろうなと思いました。
ただ、「耳への空気砲」はほぼ感じなくなるため、聴覚過敏でない人の突発性難聴を防ぐ、または遅らせることはできるのではないかなと思います。
ほかにサイレンシアSサイズを付けて気づいたことを挙げます
サイレンシアSサイズは、途中から入れるのが難しくなる
何度か付け外しをしましたが、回数を重ねるごとに入りづらくなりました。
最終的には、反対の手で外耳をひっぱらないと入らなくなりました。
これは、同じ耳栓を何度も付け外ししていたためだと思われます。
ライブ中は汗をかくため、耳栓を潰すときなどに耳栓が水分を吸ってしまうのではないかと思います。
(ウレタンの耳栓を間違えて洗濯してしまうと、少し大きくなってぶよぶよになるのですが、その現象がわずかに起こっていると思われます。)
フリンジタイプの耳栓(ゴムみたいな樹脂)は水分をほとんど吸わないため、こういう心配がないと思いました。
サイレンシアSサイズは使い勝手がかなり良いので、「ライブに2組か3組持って行って、入りづらくなってきたら替える」というやり方がいいなと感じました。
これには、バリューパックが良さそうです。
エコー(リバーブ)がかかりづらくなり、声のブレや息継ぎのタイミングがとてもよくわかる
エコー(リバーブ)の「ホワンホワン部分」が抑えめになります。
そのため、カラオケでいう「エコー」を下げたような聞こえ方になります。
そのため、ダンスによる声のブレや息継ぎのタイミング、上ずりなどがとてもよくわかります。
そのため、ボーカルの「めっちゃうまい」に酔いたい人には向いていないかもしれません。
僕は、「生っぽい声を聴いてしまっているけどいいのか…?!」という気持ちでドキドキしながら聴いていました。
コーラスの音源にあわせて生のボーカルが入るときに、境目がよくわかる
ダンスしながらでは息が続かないところで、録音した音源に重ねて歌う、いわゆる「被せ」というものだと思います。
上の項目でも書いた通り、エコー(リバーブ)などのエフェクトが控えめになりますが、
生の声と録音の声では、耳栓を通すと、エフェクトの残り方が変わるようです。
そのため、生歌の声と、被せの声が全然違って聞こえます。
今まで、このアーティストのライブで、被せと生声に大きなギャップを感じたことはなかったので、違いに驚きました。(このアーティストは、以前から被せのところは、そもそも口パクもしていなかったし、そういうパフォーマンスとして確立されていました。)
曲はとても楽しめました。
はなしがめちゃくちゃ聞きやすい。歌詞も聞き取りやすい
MCや歌詞がとても聞き取りやすいです。
ライブではいつも、歌詞の聞き取りはあきらめていたし、MCは「何を話しているか聞き取る」ことに神経を集中しすぎて、あまり楽しめていなかったので、その点はとてもよかったです。
MCの一人がボーカルに向けて何かぼそっと喋ったところだけ聞こえなかった
サイレンシアSサイズをつけているときに、1度だけ、皆に聞こえていて、自分には聞こえなかったところがありました。
MCの途中で、ギターの人がボーカルに向けて何かボソッと喋って、会場に笑いが起きたのですが、
ぼくには何と言っていたのかわかりませんでした。
でも、普段の僕(耳栓をしていない僕)は、皆が聞こえているいろんな会話や歌詞が聞こえていないので、それと比べると、聞こえない箇所ははるかに減っていました。
ちなみに、もし耳栓をしていなかったとしても、会場のざわざわでかき消されて、聞こえていなかったと思います。
没入したい人には物足りないかも
全体的に、音が小さめになるため、「大音量の中にいる」ではなく「大音量を外から覗く」みたいな感じになります。
重くはなったが、頭が痛くならなかった。
ライブは3時間以上になりましたが、最後まで頭はほとんど痛くなりませんでした。
多少重くなりはしましたが、頭痛薬を飲まずにすみました。
また、ライブが終わってから2時間ほどで就寝することができました。
普段は、頭がガンガンして目がカッとなり、2時間程度では眠れないため、とても助かりました。