聴覚過敏という言葉や、聴覚過敏の一般的な症状は、広く知られるようになってきたと思います。
しかし、「聴覚過敏のひとりひとりが、具体的にどのような症状で、どのように困っているか」はまだあまり発信されていないと感じています。
今日は、「聴覚過敏のわたし自身が、具体的にどのように困っているか」を、4つに分けて説明したいと思います。
注意
これは、わたしの感じている症状や困りごとであって、聴覚過敏のひと全員が同じ症状というわけではありません。
一例ととらえていただければ幸いです。
大きい音が苦手
単純に、大きい音は全て苦手です。
頭が痛くなるからです。
映画やライブなどは、1時間経たずに頭が痛くなります。
オーケストラも大好きなのですが、これも頭が痛くなります。
好きな音でも、苦手な音でも、大きすぎる音は苦手です。
空調音などの小さい音が常に気になる
エアコンの音、コンセントからの音、冷蔵庫の音などがずっと気になってしまいます。
普通の人は、ノイズをしばらく聞くと脳が「これはノイズだな」と判断して情報を捨てていくようなのですが、
わたしは要らない情報を捨てる能力が低いらしく、小さな音でもつねに聞こえてしまいます。
こういった音は、ノイズキャンセリングヘッドホンでホワイトノイズを流すことで、あまり気にならなくなります。
ホワイトノイズとは、こういう音です。(TVの砂嵐のような「ザー」という音)
特に苦手な音があり、頭を殴られるような辛さがある
聞くだけで肩がこわばるような、苦手な音があります。
人によるようですが、僕が特に苦手なのは、
- 赤ちゃんの泣き声、子供のわめく声
- ドライヤー音や掃除機などの音
- モスキート音
このあたりです。赤ちゃんの泣き声や、子供のわめく・騒ぐ声は、ほんとうに苦手です。耳の後ろあたりを硬いものでガンガン殴られているような感じで、とてもつらい気持ちになります。
「赤ちゃんはこの世の宝」というのはよくわかっているので、そっと場所を離れたり、音楽を聴くふりをしてノイズキャンセリングヘッドホンをしたり、耳栓をしたりします。
(しかし、赤ちゃんや子供の声というのはよくできていて、耳栓やイヤーマフを貫いて鼓膜に届くのです。)
ドライヤーの音は苦手なので髪は短くし、掃除機はかけずにすむように家事代行サービスを利用しています。
人ごみで会話ができない
「カクテルパーティー効果」ということばをご存知でしょうか。
「周りでたくさんの声がしていても、自分が話している相手の声(話を聞きたい相手の声)はちゃんとよく聞こえる」というものです。
( 詳しくは カクテルパーティー効果 – Wikipedia )
聴覚過敏の人は、これが効かない人が多いようです。
わたし自身も効きません。
2つめに挙げた「小さい音が常に気になってしまう」と同じで、「要らない情報を捨てる」というのが苦手なようです。
街中や駅などでは、人と会話をするのがかなり難しいです。
体験できる動画がYouTubeにあったので載せます。
普通の人がどのように人の声を聞き取っているのかはわかりませんが、僕が駅やお店で人と話すときは、この動画のように「手探りで必死に人の言葉や声を探す(しかし聞き取れない)」という感じで聞き取っています。
疲弊するためか、これも、頭が痛くなってしまうことが多いです。
街に出かけるときは、帰る時間を決めることと、つらくなったら早めに帰るようにしています。
親しい友人といるときには、LINEのやりとりで会話をしてもらうことも多くあります。(そうすればわたしは耳栓ができます)
手話ができる友人とは、指文字で会話を補うと、かなり楽になります。(ひらがなだけでも覚えると、かなり使えます!)
まとめ
- 聴覚過敏による困りごとは色々ある
- 工夫で軽減できるものも、ある
- みんなが生きやすい世の中になったらいいね
イヤーマフを試着した記事もあるので。よかったらぜひ!
» 聴覚過敏対策!イヤーマフを試着したよ!売ってる店も紹介!
わたしは持ち運びの面からノイズキャンセリングヘッドホンを購入し、耳栓と併用しています。
» 聴覚過敏がノイズキャンセリング性能を比較するよ!